保育園の事例

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遊具設計導入事例アルバムHOME > 保育園TOP > 保育園の事例 > 事例-07「四季の変化をおりこんで―お父さん達の卒園制作―」―川和保育園(神奈川県横浜市)

四季の変化をおりこんで―川和保育園(横浜市)

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お父さん達の卒園制作遊具

 
卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

卒園制作遊具と園庭の木々との一体感


卒園制作遊具と木をつたい下のフロアへ

木から卒園制作遊具をつたい下のフロアへ


卒園制作遊具の全景

卒園制作遊具の全景

園庭の多くの木々は卒園記念樹として植えられ、
そびえ立つ多くの遊具はお父さん達によって卒園制作として作られた、
川和保育園の園庭。

1998年度の卒園制作遊具「おとぎのいえ」の老朽化に伴い、
2009年、新たな遊具が作られることになりました。


子ども達の卒園が始まり


卒園後、4月から9月まで毎週末集まり「卒園制作」遊具に
取り掛かったお父さん達。

頑丈で組立・解体が自在のため
HAGSの部材を利用することが園の要望。

お父さん達の要望は「おとぎのいえ」を
引き継ぎ「3階建てのハウス型」にし、
「『ふってもはれても』のイメージ」の遊具にすること。


何度も話し合いをして決めた遊具のカタチ


右記の条件を踏まえ園庭設計デザイナーの安中が遊具を提案。
「ふってもはれても」の言葉から屋根をコンセプトにし、
子どもにとって「何よりも登ってみたい対象」である
屋根で遊べる遊具を提案しました。  

「卒園制作まだかな~」と前々から遊具制作を
心待ちにしていたという竹本さん。

度重なる打合せを行い、初めての経験に苦労しながらも、
数々の園行事に参加してきた経験から
「やった後の達成感が分かってるから。」と、
図面を見つめます。

「前の『おとぎのいえ』は2・3歳児がよく遊んでたって聞いたから、
どういうふうに使えるかなってイメージして…。」  

次第に遊具のイメージが具体的になり、お父さん達の議論も白熱。  
そして9月連休、集中的に組立作業が行われました。

 
遊具のカタチができるまで
遊具のカタチができるまで

ふってもはれても 竹本さん

 

遊具のカタチができるまで

園庭設計デザイナー 安中

 

遊具のカタチができるまで

前卒園制作遊具「おとぎの家」

 

遊具のカタチができるまで

(1)最初の提案段階のパース

遊具のカタチができるまで

(2)7時間の議論の末、お父さん達のアイディアを盛り込んだラフスケッチ。

 

遊具のカタチができるまで

(3)ラフスケッチをもとに安中が図面を制作しました。

遊具のカタチができるまで

(4)模型を作りながら改良を重ねます。

遊具のカタチができるまで

(5)最終模型完成

 

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代々引き継がれる園庭遊具

 
園舎や園庭遊具に長く関わってきた副園長。大事なことは「知識や経験」ではないとのこと。

園舎や園庭遊具に長く関わってきた副園長。大事なことは「知識や経験」ではないそうです。

子ども達の安全を考えながらスクリーンを頑丈に固定します。

子ども達の安全を考えながらスクリーンを頑丈に固定します。

屋根の組み立て方を予め地上で打合せを行っています。

屋根の組み立て方を予め地上で打合せます。

以前の卒園制作遊具のテーブルを再塗装でリニューアル。

以前の卒園制作遊具のテーブルを再塗装でリニューアル。

園長のアイディアで2本の枝に吊るしたロープをつたって降りる卒園児

園長のアイディアで2本の枝に吊るしたロープをつたって降りる卒園児

川和保育園の遊具制作は自主組立。
今回の作業は副園長と20数名のお父さん達で行いました。

前卒園制作遊具の棚やテーブルの再利用により、
新しい遊具に歴代の深みも加わりました。
大方の作業を終え、遊具を眺めるお父さん達。

「いいのができたね。」「木の中にあるのがいいね。」 「いやぁ、長かったよ!」
と感慨深げな竹本さん。

「ここまで本当に来られるのかなと思いましたよ。
やっぱりいくら段取りよくやったとしても、想像も何もできなかったし、
あの模型作るのも時間かかったでしょ…。」と言いつつも、
大変な作業の中で夜の園庭バーベキューを計画し、
楽しそうに談話する仲間のお父さん達を見ながら、
何よりも嬉しそうな竹本さんでした。


園に貢献できることが僕にとってはプラスなこと


今回の遊具制作にあたり、春から秋にかけて、 打合せが続いたお父さん達。

平日は仕事、週末は打合せでは大変だったのではないかと質問すると、
「そういうネガティブな印象は全くないんですよ。できることがあるならやらせて欲しい、
園に少しでも貢献できる、ってことが僕にとってはプラスなこと。」
と高島お父さんは話してくれました。



言葉にはできない一日の価値

 

父親主催の花火ショーや園外保育で
お父さん同士のつながりができる機会が多くある川和保育園。
在園時は時には会社を休んで園行事に参加したこともある高島さん。

「仕事やってればいいだろ。」という思いがあったそうですが、
渋々海の園外保育に参加することになり、
「言葉にするのは難しい一日の価値」を園外保育に感じたと言います。

「園行事を通して 園と子どもと接する機会ができたこと、
それ以上に僕にとっては、会社の人間関係とは違う、
横でつながる関係ができたことが大きくて、
そういう経験を通して自分が成長できている、 というのがあります。」



チームワーク抜群のお父さん達。

チームワーク抜群のお父さん達。

 

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人として根本的なことを子ども達は園庭で学んでいる

 

川和保育園に30年間勤務する主任の宮里先生のお話では、
0~6歳児が出会う園庭は「異年齢の子ども達がお互いの付き合い方を学んでいる、
だから人として根本的なことを学んでいる」場であり
「遊具を介して」子ども達が交流する場でもあります。

「遊具に登れるようになったり、登り方を教えたり、
時には『あの子は登れるのに自分は登れない』って感じたり。」

遊具に登れずに泣き出す子もいます。でも先生達は絶対に手を貸しません。
その子が自分の力で登れるようになるまで待ちます。

一方、子ども達自身も待っています。
いつか自分も登りたいと思いながら、
年少児はそびえ立つ遊具の上に登る年長児を憧れの目で見つめています。
高い場所は、いつか行ってみたい場所として、子ども達の心のどこかに残っています。

そしてある日挑戦し、達し得たとき、子ども達は「できた!」と小さな自信を身につけます。
そんな繰り返しが、川和保育園の日々の営みの中にあります。

ケガについてどう思われるかを宮里先生に尋ねると
「案外子ども達の中にリスクの発想は入ってるのよね。」と、
長年の経験から子ども達は危険を分かった上で
挑戦していると感じることが多いことを語られました。


園庭は子ども達の成長を実感できる場所

「園庭がなかったら、こんなに子ども達の成長が分からなかったと思う。」と宮里先生。

…木々と遊具に囲まれた園庭は子ども達が日々学びあう場であり、
園庭を整備し子ども達を見守る先生達、
一貫性のある園長・副園長、保護者が考えを共有し成長を実感しながら、
子どもから大人まで、人間が育まれている場です。

 

 

 
 
 

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卒園制作遊具の設計を終えて(園庭設計デザイナー 安中圭三)

 
園庭設計デザイナー

川和保育園の遊具とは何か

まず今回の遊具の提案にあたり、
卒園制作の同期会名「ふってもはれても」という言葉を関連づけようと考えた。

そうすれば、園の思想が「コトバとカタチ」としてこれからの人達にも伝わっていくのではないか?
と同時に、以前頂いた園長先生の言葉を反芻し、
「川和保育園の遊具とは…?」としきりに考えていた。

『子どもは大人が思っている以上に優れた能力を持っていること』、
『挑戦する難易度を段階的に設けることで、
日常生活で子ども達が自分の身を守れるような訓練ができる環境を用意すること』、
『園庭を立体的に回遊できれば、限られた敷地でも有効に使えること』、等々。

更に「遊具になぜ屋根をつけるのか?」という園長先生の問いが、
常に私の中で課題として残っていることに気づいた。

この「屋根」について何か答えが出せれば
「ふってもはれても」という言葉と関連づけたコンセプトになっていくように思えてならなかった。



「屋根」が遊びの要素になる遊具

一般に遊具の屋根は、コソコソするための小屋的な要素、
シンボルの要素、転落防止のための囲い込みの要素をもつ。

では「子どもが興味をもって遊び込む要素」として屋根を取り扱えないだろうか?
かつて、大人の目を盗んで屋根の上のボールを取りに行き、
結局ボールのことはすっかり忘れ、さらに上へと登ったことを思い出し、
屋根の上で得られる「達成感」や「爽快感」を体験できる遊具にしたいと考えた。

そこで第1案目は、大小2つの屋根をつくり、挑戦する難易度を段階的に設けた。
いつか園の他の遊具とつなげ、園庭全体が立体回廊となってほしいという思いもあり、
さらにその上にデッキを設けた。 いよいよ第1案目プレゼンの日。

お父さん達や副園長先生から多くの意見が飛び交った。
屋根のぼりについては受け入れていただいたが、
「屋根の上にデッキがあることで屋根を登った時の爽快感は失われる」と指摘があった。
言われてみればその通りであった。

「爽快感」を売りにしておきながら大回廊の方に目が行き過ぎてしまい、
いろいろなことを取り入れようとし過ぎていたのだ。

この意見を踏まえた第2案目でより「爽快感」が得られるような遊具となり、
これで大筋の方向性は固まった。



大人がわかろうとするという事


卒園制作である以上、ここから先はお父さん達の出番である。
私は極力、裏方にまわるようにし、竹本さん高島さんをチームリーダーとしてお父さん達は
この提案をもとに打合せを重ね、模型をつくり、それを見てまた私が図面をつくるという過程を繰り返した。

お父さん達が真剣に打合せをしている姿をみていて、
ふとTV番組の対談で宮崎駿氏が話していた言葉を思い出した。
「今、大人が本気になって子どもの環境について考えていかないといけないと思います。」
まさに今目の前にしている光景がその言葉の通りであった。
しかもこの光景は大人達が子どもの環境を「考えること」を「楽しんでいた。」

副園長先生の言葉を借りるならば、
「考えることは難しい」ことではなく「考えることは楽しい」ことであるということを、
お父さん達が実践してみせてくれていたように私の目には映った。

今、多くの物事が「大人の論理」で出来ている中で
「子どもは何するかわからないから…」と投げ出してしまう
大人達の声を聞くことがある。

わからないのは「子ども」だからではない。
「わかろう」としないから「わからない」のであろうと私は思う。
「わかろう」として知恵をしぼり、わかるための手段を「考え、発見すること」、
このことは楽しいことのはずである。

川和保育園のお父さん達は自分の子どもばかりでなく
川和保育園に通う全ての子ども達のことを「わかろう」とし、
しかも子ども達の環境について話合いながら自分達が何より楽しみ、
つながり合っているように私の目には映って見えた。


園庭の役割-新しい地域社会へ

子どもを介した人と人との関係。
これが拡がっていく事で新しい地域や街が出来上がっていく。

地域で子どもが育っていく過程で育まれ続ける人と人との関係こそ、
新しい地域社会の在り方であり、保育園が持つひとつの意義であるように私には思えた。
更に保育園の中でも人と人とが自然に関わることのできる園庭こそが、
新しい地域社会をつくる役割を担っていると私は思う。

尽きることのない子どもの環境についての話し合いの中で
川和保育園の園庭は今も変わり続けている。

 

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遊具×木のコラボレーション+子ども達のつぶやき -2009年春卒業文集より-

遊具と木のコラボレーション

1.サンデッキ×ケヤキ

 
 卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

デッキの上には絵本がディスプレイされています。
「モチモチの木」を読んだ日は、
このケヤキが怖くなってしまうかな?

 

 

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2.ツリーハウス×イチョウ

 

春夏秋冬、彩りを変えるツリーハウス。
木に包まれてハンモックで休憩したり、
絵本を読んだりします。


卒園制作遊具と園庭の木々との一体感   卒園制作遊具と園庭の木々との一体感   卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

 

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3.空飛ぶ船×ヤナギ

 
 卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

卒園児でも難関です。

ロープラダーは降りる時専用です。

 

   

 

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4.スモーランド(大型複合遊具)×カキ

 
卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

柿の木が赤いはしごで子ども達をとうせんぼ。

簡単には登れません。

夏は蝉を捕る格好の遊び場です。

 

 

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5.おとぎのいえ×カシワ

 
卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

カシワの木は木登りもでき、
大きな葉っぱはおままごとにも使えます。

 

 

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6.回転塔×カシワの枝

 
卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

勢いよく回る回転塔の上で、
カシワの枝を見事にかわす子ども達。

 

 

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7.太鼓橋×クワ

 
卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

桑の実が食べたいから登りたい。

大人でも子どもでも、

食は意欲をかきたてます。

 

 

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8.壁面×ヘンリー蔦

 

見ているだけで安らぎを与えてくれる、
蔦の這う園舎とエントランスの壁面。

カリヨンの音色が子ども達に時を告げます。

 

 

卒園制作遊具と園庭の木々との一体感   卒園制作遊具と園庭の木々との一体感

 

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